ベンチャー・スタートアップのための広報PR

第3回

現役ビジネス誌編集者に聞いた、メディアにアポをとるコツ【前編】

大村 倫 2019年12月19日
 

はじめに

前回の記事、『何から始めたらいいの?〜広報PRの3つの手順』では、最初にやるべき3つの手順についてお話しました。 


3つの中で特に重要なのがメディアキャラバンでしたよね。 メディアキャラバンというのは、メディアの方と直接お会いして、取材をしてもらえるようにお話することです。 


そんなメディアキャラバンには、様々な注意事項があると言われています。

私も初めてメディアの方に連絡をした時、それらの注意事項が「暗黙のルール」のように思えて、とても緊張しました。もしかしたら同じように緊張される方もいるのではないでしょうか?


そこで、メディアキャラバンに関する注意事項の真相を直接、ビジネス誌の編集者の方に伺ってきました!これから初めてメディアキャラバンをする方、メディアに連絡するのが苦手という方に、是非参考にしていただけたらと思います。


メディアにアポをとるのは難しい?


 

こんなことをよく耳にします。 


・メディアごとに過去1年の掲載記事をチェックしないとアポは取れない

・ アポのお願いをするときは、自分たちが取材してもらいたい内容と読者・視聴者が関心のある話題を関連づけて記者に提案しなければならない


1年分の掲載記事のチェックをするって大変ですよね・・・。


もちろん、キャラバンしに行くメディアは1つだけではないと思うので、それぞれの媒体の1年分の記事をチェックしないといけないとなると、初めから身構えてしまいますよね。


でもこれって本当にしなければならないのでしょうか?


実際に現役ビジネス編集者にお伺いしたところ、意外な答えが返ってきたのです! 



「プレスリリースの掲載依頼の連絡は多いけれど、キャラバンの連絡は週に1、2件くらいしか来ないですね。」

 「うちで取り上げている内容とあまりに掛け離れた内容でなければ、とりあえず一度お会いしてます。」


正直、この返答には驚きました。 


プレスリリース掲載依頼のメールは、毎日メディア宛てに大量に届くので読まれないことが多いと言われています。 だからこそ、直接会ってお話しをするメディアキャラバンが大事なのです。

しかし、実際にキャラバンを行っている企業は多くはないようですね!これは、ますますメディアキャラバンを行う意味があると感じました。


 そして、アポイントをとることは難しいイメージがあったので、「とりあえず一度面談してみる」と聞けたことに安心しました。「断られたら嫌だな〜」など、重く考える必要はありません! 


ただ、あまりに雑誌や番組の方向性とかけ離れた内容のものだともちろんお断りされるので、日常的に雑誌や新聞、テレビ番組、ネットニュースはチェックしておくと良いと思います。 その際は、次の3点を意識してみてください。

メディアにアポをとる3つのコツ


 

・ いろいろなメディアに触れる (雑誌、新聞、テレビ番組、ネットニュースなどを意識的に見て、メディア名も覚える) 

・ 各メディアがどのような人に向けて情報を発信しているのか (読者・視聴者の性別、年齢、職業、収入、ライフスタイルなど) 

・ どのような情報を取り上げる傾向があるか (働き方改革、副業、仕事のスキルアップ術、貯蓄に関することなど)


ここで改めて考えてほしいことは、「媒体ごとに読者が異なる」ことです。皆さんも経験があるかと思いますが、年を重ねるごとに見る雑誌やテレビ番組が変わってきていませんか?それは年齢に応じて自身のライフスタイルなどに変化があるからです。ライフスタイルが変われば興味を持つ話題にも変化がありますよね。


ですので、それぞれの読者に応じて様々な媒体が存在するのです。数冊雑誌を読み比べてみると分かりやすいのですが、20〜30代女性向けビジネス誌で取り上げる内容と、40代〜50代男性向けビジネス誌では内容が異なります。


「それはそうでしょう!」と思うかもしれませんが、いざメディアにアポイントをとるとなると、メディアリストの順番通りひたすらアポイントの連絡をする方がいらっしゃいます。20〜30代女性が関心のありそうな話題なのに、40代男性がメイン読者の媒体に掲載をお願いしてもお断りされてしまうのは当たり前ですよね。


初めのお話に戻りますが、よく言われている「1年分の記事をチェックすべき」というのは、1年分の記事を見ていたら、その媒体が取り上げる記事の傾向が見えてくるからです。


必死になって読み込む必要はないけれど、ある程度どのような話題を取り上げているメディアなのか分かれば、的を外したお願いをメディアの方にしなくなります。その媒体が取り上げる内容と自分たちが取材してほしい内容が近ければ、メディア編集者の方も「話を聞いてみたい」となるそうです。


手当たり次第、メディアリストの中から順番にアポをとるのではなく、自社のターゲットユーザーとマッチするメディアに声をかけることが大事です。



終わりに

今一度、自社が取り上げてほしい内容と近い話題を取り上げているメディアはどこなのか考えてみましょう。そうすれば、アポイントがとれる確率も高くなり、その後の記事化にも期待できます。


掲載されると自社のターゲットユーザーにも届くので、結果として認知度アップやユーザー獲得にも繋がります。


メディアを見比べてみるのも面白いので、ぜひ日頃からメディアを見てみてくださいね。


次回『現役ビジネス誌編集者に聞いた、メディアにアポをとるコツ【後編】』では、忙しいメディアの方に連絡する際のベストな時間についてお話したいと思います。

 
 

プロフィール

パートナーオブスターズ株式会社
広報・PR 大村 倫


1991年、埼玉県生まれ。昭和女子大学人間文化学部英語コミュニケーション学科を卒業後、ベンチャーサポート事業を行っているパートナーオブスターズ株式会社で広報を担当。
ベンチャー企業の魅力を学生に伝えるため、学生向けオウンドメディア「ビズキャンプラス」のライター兼編集を務める。
ベンチャー・スタートアップのための広報PRについて、自分自身、新米広報として学びながら情報発信をし、ベンチャーサポートに邁進。


Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社

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