製造業者が知るべきテクニカルマーケティングのツボ

第16回

商品開発とマーケティングは車の両輪

後藤 亘 2018年8月9日
 

どんな商売、ビジネスでも共通することですが、ビジネスを拡大させる為に

必要なこと、それは常に新規の顧客や案件を獲得することです。

これには異論はないと思います。

では製造業にとってビジネス拡大に必要なこと、

あるいは新規の顧客や案件を獲得するために必要な事は何でしょうか?


それは新しい魅力的な製品を開発して売り出すことでしょう。

だから商品開発が非常に大切なのだと思われると思います。

ある意味正しい考えだと思います。


しかし、どんなに魅力的な新製品を開発したとしても、

それが実際に顧客の手にわたって利用されなければ意味がありませんし、

売上にもなりません。


つまり、商品開発だけでは中途半端であり、

マーケティングが機能してこそビジネスとして成り立つ、ということです。

マーケティングという単語を使うとピンと来ないかもしれませんが、

この場合のマーケティングは、

「当社はこんな新製品を開発しました」

「こんな価値があります」という情報発信です。

販売促進策と言ったほうがわかりやすいかもしれません。


どこの誰にどんなメッセージを送るか、色々考える必要があります。

そしてその情報発信の結果として、営業マンに対して発注書が送られきて、

初めてビジネスに貢献することになります。


さて、この情報発信。なかなかうまく出来ないケースがあります。

特に技術を売るテクニカルマーケティングと言われる分野は、

日本の中小製造業では非常に弱いように常日頃から感じています。

例えば「良い技術を持っているのに受け入れられない」とか、

「良さが伝わらない」と不満を抱えているようなら、

このテクニカルマーケティングを強化する必要があるでしょう。


技術の価値をどう見せるか?

価値というものは人それぞれ、企業それぞれですから、

ターゲットの価値観に合わせた見せ方を工夫しなければなりません。

さらに、この見せ方のコツがわかると新製品だけでなく、

すでに手元にある既存技術や既存製品の用途開発を拡大させることも

出来るようになります。


もし、手元にある技術の潜在的な成長可能性を信じていて、

かつ現状に不満があるのであれば、見せ方を工夫することも大切ですよ。

 
 

プロフィール

株式会社ルーセントコンサルティング
代表取締役 後藤 亘

大学卒業後30年間、主に通信、半導体業界における外資系企業でキャリアを積む。

エンジニア時代には、携帯端末向けやガスメーター向けなど数多くの半導体設計に携わる。その後、そのような電子部品をセットメーカーに対して拡販するマーケティングに異動。そこでは、技術とアプリケーション(使用用途)の両方を熟知した顧客提案が功を奏し、多くの分野で新規案件を獲得してきた。

また、40歳を前に大学院に入学、技術の商業化やマーケティングを学術的に身につけてMBAを取得。その理論的裏付けと専門技術的な知識を、その後の数社の外資系企業でのマーケティング活動に活かした、技術マーケティングのプロ。

現在は、前職で培った経験と実績をベースに、国内の中小製造業が持つ独自技術の「見せ方」を工夫して用途開発を加速させることを目的とした「用途開発誘起戦略」を提唱し、これを実践するための仕組みづくりを体系化して、製造業経営者の方にコンサルティングを行っている。

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