Facebookハック~Facebookの最新事情~

第10回

「できる」 と「使える」

 

○できるという言葉

よくビジネス上の会話で注意しなければならないのが、"できます!"という言葉。
「こんなことできる?」 とお客様が聞けば、サービスプロバイダーからは「できます!」という返事が返ってくる。「こんなことしたいんだけど?」と聞けば、「うちならできます!」と返ってくる。この"できます"は、どんな意味を持つのでしょうか?
できるか、できないかのどちらかと言えば、できるに近いという意味ではないでしょうか。
サービスプロバイダー側の「できる」という言葉の裏には、様々な条件が隠されているのです。例えば、高額のカスタマイズを施せば、雨が降らなかったら、1日遅れでもよかったら、処理時間が数時間かかってもよければ、好景気が続くのだったら...って。"それじゃ、意味ないじゃん"と嘆くケースを幾度となく見てきました。
政治家の答弁や演説に似ているところがあります。

○できますか?という言葉

では、お客様はどんな意図で「できますか?」と尋ねているのでしょうか。
うちの予算の範囲内の費用で、うちの環境の中で、欲しいモノが欲しい時期に提供してもらえますか? という意味ではないでしょうか。これを、「できますか?」という言葉で表現し、伝達しているのです。実は、質問の裏には様々な制約(希望的意向)が働いていることをサービスプロバイダー側も認識する必要があります。

○使えるかという視点

できるかできないかと言えば、できると答えるでしょう。できるという言葉に、あれこれと修飾語や条件をつけることはないからです。しかし、それでは、「できますか?」の回答にはなっていません。そこに、本来は「使えるか」という視点が必要になるはずです。使うことで、利益が拡大するか、経費が縮小するかに繋がっているかどうかが、"使える"という意味であることを忘れてはなりません。

○使えるかどうかが分からない

一番の問題でもあるが、尋ねる側のお客様がこのサービス、製品が使えるかどうかが分からないケース。まぁ、分からないから尋ねているのだが、尋ねられたサービスプロバイダー側も使ってもらえるかどうかが分からない。お客様の様々な環境や状況や意図をまず、図り知れない。もちろん、実際に真剣に使ってみなければ分からないということもあるでしょう。それでもお客様は、使えるものか、使えないものかを判断したいから尋ねるのです。

○答え方に差が出る

「できます!」「分かりません」「詳しく調べさせてください」「もう少し詳細をお聞かせください」「最大限、頑張ります」などなど様々な回答があるでしょう。一つの個性だと思います。どう答えるのかは、千差万別、十人十色。状況や立場によっても違って当たり前ですが、前述の"できる"か"できないか"、"使える"か"使えないか"の視点を持った回答を行っているか否かで、お客様の印象がガラリと変わります。「おっ、ツボを突いているな」と思ってもらえるか、「ホントかよ?!」と思われるかでその後の対応も変わってしまいます。

「できる」と「使える」は違います。お客様の聞きたいツボを察知して、そのツボを刺激する回答ができればいいのですが...。

簡単に、「できます」と答えて、お客様がそれを鵜呑みにし、後々、「できると言ったでしょう」「最初の条件が違いますから」という最悪のやりとりをしたくはありません。
リスクを回避しながらも、相手の興味を惹きつける回答ができれば、いい仕事が出来ると思います。

 
 

SFJソリューションズ株式会社
代表取締役 川上 暁生

東京都品川区生まれ。東京工科大学卒業後、大手メーカーにSEとして勤務。 その後、独立し、ソフト開発会社、SIer会社を経て、人材紹介会社に転職。 ヘッドハンティング会社サーチファーム・ジャパン株式会社の立ち上げに携わる。 現在、同会社のグループ会社SFJソリューションズ株式会社にて、ITコンサ ルティング、プロジェクト管理、社外CIO業務に従事。

ユーザー企業の業務改善、システム導入の要件定義から導入、運用までを トータルで管理しながら、ITのみにとらわれず、経営者、管理者の右腕となっ て、頭と身体を使って支援しています。

最近では、中堅・中小の会計事務所や弁護士事務所など士業の社外CIO、アドバイザーとして支援することが多く、 身近な相談相手になっています。

著書:「これから取り組む企業のための日本版SOX法と内部統制」
(日本能率協会マネジメントセンター)

【ホームページ】 http://www.search-firm.jp/sfjs/

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