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価格競争から脱出。 ブランディングのレシピ

第2回

まず決めること、ブランドのコア

 

ブランドを強く育てていくには、磨かれたコアが必須

ブランディングが成熟市場でこそ効果を発揮することは、前回のコラムで書かせて頂きました。それではまず、何をすればいいのか。それはコアを磨き上げることです。ブランドをマーケットに深く差し込むにはコアを磨き、鋭くとんがらせなくてはなりません。この磨きが中途半端で丸くなってしまうと、マーケットでの認知もボヤけてしまいます。

磨くうえで重要なのは、「NO.1」を必ず目指すことです。ブランド戦略でコアになるのは、このNo.1を本気で目指すことにあります。「だれにとって」「なんの」「No.1になるのかを突き詰めれば、必然的にコアは磨き込まれます。

ブランドのコア要素

ターゲット、 価値観、 コンセプト
この三つがブランドのコア要素になります(ブランドに関して多くの定義がありますし、どれが解答というものでもありません。そこで、私がブランディングサポートさせて頂く際、推奨している定義をご紹介します)。

①ターゲット
そのブランドにとって、中心となるお客様です。誰にとっても適したNO.1はありません。どういった方が本当のお客様なのか、自ら決めることが必要です。相手が明確になってこそ、本当の関係を構築することもできます。

②価値観
そのブランドはどういった価値観を重視しているのか、これがなければお客さんには伝わりません。ブランドにはパーソナリティーが存在します。それは、ブランドは商品そのものではなく、相手との関係性により成立するからです。基準となる価値観が明確であることが、ブランドの強さを左右します。

③コンセプト
余計は情報を削り落とした刺さる概念、それがコンセプトです。 情報が溢れています。お客さんはその情報を処理仕切ることができず、選ぶこともできなくなっています。様々な性能、効果、価格、品質に関する情報を伝えても、なんだか分からなくなってしますのは当然です。コンセプトは、シンプルにし、ターゲットに刺さるコアとなるよう磨きこまなくてはなりません。

現状だけでなく、未来に向けた「革新」、それがブランド構築のスタート

ブランド構築を考えるとき、現状にばかりに着目すると、「No.1になるコアなど創れない」と考えてしまいます。けれど、それは違います。 現状は大切です。ですが本当に大切なのは、コアを決め、未来に向けた革新をすることを決意することです。ブランディングは、一度何かを構築して終わるものではありません。そこからスタートし、続けるべき取組みです。妥協せず、ここからスタートしてみましょう。

次回は、内向きのブランディング、インターナルブランディングについてです。

 
 

プロフィール

パートナーオブスターズ株式会社
代表取締役 星野 善宣

1979年生まれ、新潟出身。北海道大学工学部卒業後、大手専門商社にて海外(アジア市場)営業、中小企業向けコンサルティングファームにて業務変革、組織リストラクチャリングに従事。2007年1月パートナーオブスターズ株式会社設立、同社代表取締役。 スタートアップ/ベンチャー企業支援に特化した成長支援サポートサービス(ブランディング、広報PR、顧問サービス等)を提供。


地元新潟のベンチャーキャピタル取締役を2016年より兼務し、スタートアップによる地方創生にも取組む。


Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社

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