はじめての起業 成功の秘訣

第7回

お客様に選ばれるための「USP」の考え方

坂本 憲彦 2020年1月29日
 

※本コラムは、立志財団の森川応樹氏によるインタビュー形式にて掲載しております。



森川:今回は坂本先生の著書「6つの不安がなくなればあなたの起業は絶対成功する」」の第2章から、「USP」について教えてください。


独自の強み・売りを際立たせる

坂本:「USP」は、ユニークセリングプロポジションといいます。商品の独自性、独自の強みです。

ビジネス考える時には、この「USP」は非常に大事です。同じ商売でも、他と比べて何が違うのかがはっきりしていないと、お客様から選んでもらえません。

例えば同じ美容室でも、うちの店の独自の強みって何だろう、同じラーメン屋さんでも、うちの店の独自性って何だろう、というところを際立たせて、一番のウリになると、これが「USP」です。


森川:差別化とか独自性という言葉は、最近よく聞かれますね。言葉は知ってるけれども、いざ自分のビジネスに応用しようとしたときに苦労される方は少なくないのではないでしょうか。

そういう方へのアドバイスをお願いします。


「誰に」「何を」を厳密にするだけでも強みになる

坂本:「USP」の作り方にはいろいろあります。

コアコンセプトで「誰に・何を・USP」と言っていますが、「誰に」「何を」を厳密にするだけでも、それ自体が「USP」になるということがよくあります。

一番わかりやすい例では、ターゲットを他の人と違うターゲットにする、という方法です。それまで女性向けで売っていたような商品、例えば化粧品を男性向けに変えると、これも「USP」になります。

それから、どこのターゲットに絞り込んでいくのか、という絞り込みです。例えば、結婚指輪なら、単純に結婚指輪というだけではなく、金属アレルギー対応の結婚指輪にすることで、よりニッチなニーズに対応していきます。すると「USP」になります。


森川:「USP」というのは、例えばターゲットを変えることで競合との差別化ができるというですが、独自性を作ってもあまり評価されないとか、他とは違うがお客様からは選ばれない、といった失敗例はありますか。またそれはどのように改善すればいいでしょうか。


コアコンセプトはお客様の声を聞きながら磨き続けるもの

坂本:こちらが考える強みとお客様が考える強みが、かなり違う場合があります。すると独りよがりの強みにしかなりません。これが「USP」の難しいところです。

そこで、お客様からのアンケートや感想を常に聞くようにすることが大事です。お客様に「なぜうちの商品を選んでくれたんですか」と常に聞くようにします。

お客様が商品を選ぶ時に、たぶん他の商品も検討したと思います。その結果、なぜうちの商品をわざわざ選んでくれたのかを聞くのです。

お客様から見た「USP」は何かをしっかり理解していくということが、非常に大事です。


森川:先生の著書の第2章の最後に「コアコンセプトは磨き続けるもの」として、お客様の声を聴き続ける事がいかに大切かを力説されていますね。


坂本:コアコンセプトは、最初は仮決めでしかありません。こういうターゲットで、こういう価値を提供して、こういう違いを出す、というのは、あくまで予測でしかありません。常にお客様の声を聴いて、コアコンセプトを修正していきます。この感覚が非常に大事です。

お客様が何を求めているかを追求して、コアコンセプト変えていくといいと思います。


森川:ということは、コアコンセプトは1回作って終わりではなく、売りながらお客様にアドバイスをいただくような感覚で、お客様と一緒に作り上げていくイメージになりますか。


坂本:そうです。テストで販売して、お客様の意見を聴きながら、お客様と一緒に作っていく感覚です。

お客様から真摯に声を聴きながら、お客様の求めてることが何なのかをちゃんと打ち出せるかが、すごく大事です。

機械のスペックなどの性能を上げても、お客様にはそれは全然響かないということがあります。

例えばテレビに対して、お客様は本当に4Kとか8Kとかを求めてるのか、と言われています。地デジになった時は、ブラウン管から平面になって、画像も全然変わったので、すごい感動もありました。しかし、今の普通の液晶テレビの映像は十分きれいですので、そこから4Kとかましてや8Kとか、そこまできれいな映像を求めているかというと、どうでしょうか。


ビジネスはスピード感をもって300回の改善をすれば成功する

森川:先生の著書の中で「300回の改善をすれば成功する」と書かれていますね。300回というと、途方もない数字に感じますね。


坂本:ヒット商品を売る人は、プロセスの改善や商品の改善をひたすらやってきますね。そして、そのスピードが速いのです。

なので最初のコアコンセプトは仮でいいのでまず出してしまい、それを改善していきます。

例えば、今ではIT系のサービスなどではその傾向強いですね。テストとしてプロトタイプで出して、それをどんどんバージョンアップして修正をかけていきます。

こちらの方が、お客さんの意見聞きながらなので、より良い商品ができます。


森川:いかに早く出して、いかにこうお客さんの声をたくさん聴いて、いかに改善を重ねていくかが、ビジネスのコアコンセプトを早く明確にして、ビジネスを成功させるポイントということですね。


坂本:そうですね。ここはスピードが勝負を分けるので、どんどん早く改善していくことが大事です。


明確なゴールを持っている人は早く成果を出す

森川:ビジネスをスピーディーに動かせる人の傾向や共通点はありますか。


坂本:やはり明確なゴールを持ってる人は早いかなと思います。ここに行きたいという明確なゴールを持ち、そこに向かう理由が自分の中で納得してる人、いつまでにこれをやらないといけないという理由が明確な人ですね。これがある人は成果を出していると感じます。


森川:今回はコアコンセプトの構成要素の3つ目である「USP」と、コアコンセプトを磨いてヒット商品に押し上げるポイントについて伺いました。

坂本先生、ありがとうございました。


坂本:ありがとうございました。



Podcastの音声はこちらよりご視聴ください

https://podcasts.apple.com/jp/podcast/1000426079879/id1438479025?i=1000426079879

 
 

プロフィール

一般財団法人 立志財団
理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役 坂本 憲彦

起業家教育の専門家。
1975年、和歌山県生まれ。
一般財団法人 立志財団 理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役。

下関市立大学を卒業後、西日本シティ銀行に入行。6年間、法人・個人向けの融資や営業を担当する。30歳で独立し、ビジネススクール、速読講座、飲食店、貸会議室などを立ち上げ年商5億円まで成長させる。また、10年以上にわたり、1万人以上の起業家の指導を続けている。

自社開催の起業教育セミナーは500回以上開催し、延べ1万人以上が参加。富士ゼロックスやメットライフ生命、商工会議所、倫理法人会などの法人向けにもセミナーを開催しており、パソナ創業者南部靖之氏との講演実績もある。
「すべての人を真に導く」を真の使命として志ある起業家の育成に全力をかけて邁進している。起業家育成の活動の一環として2017年9月、一般財団法人立志財団を設立。2017年12月には実務教育出版より書籍『6つの不安がなくなればあなたの起業は絶対成功する』を出版し、1.1万部のベストセラーとなる。

HP:一般財団法人 立志財団

同じカテゴリのコラム

キーワードからコラムを検索する