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はじめての起業 成功の秘訣

第39回

サラリーマンがリスクを抑えて起業で成功する3つのポイント

一般財団法人 立志財団  坂本 憲彦

 

サラリーマンの方で「いつかは起業してみたい」そんな思いを抱いている人もいるのではないでしょうか。
「好きな仕事で好きな時間に仕事が出来る」そんな起業生活に憧れますよね。

しかし、その反面「家族の理解が得られるか不安」「収入が安定しない」などのリスクもあります。
家族を抱えている人にとっては家族の理解が得られるか不安になるところです。
またサラリーマン生活が長いと安定した収入がないのが不安になるのは当然でしょう。

起業にはリスクはありますが、実はそのリスクを最小限に抑えて起業で成功するポイントがあります。

今回は立志財団理事長の坂本憲彦先生より「サラリーマンがリスクを抑えて起業で成功する3つポイント」と題してインタビューした内容をお伝えします。

家族の理解を得るために大切な事


サラリーマンが起業して成功するにはまずは家族の理解を得ることが必要でしょう。
しかし起業の話をすると家族から反対されることが多いのが実情です。

では家族の理解を得るためにはどうすればいいのでしょうか。

奥さんや家族の望みを聴いて応援する

まずは奥さんや家族の望みを聴くことです。
多くの人は自分の起業の事ばかり考えているので理解してもらえないのです。

奥さんが何を望んでいるのか、家族が何を求めているのかを理解することです。
そして奥さんや家族の夢の実現を応援しましょう。

成功法則に「まずは与えること」とあります。 自分の起業を成功させたいのならば、まずは奥さんや家族の望みを聴いて応援しましょう。

事業内容を具体的に説明する

どんな仕事をしてどのくらいの収入になるのか、 起業が軌道に乗らない場合はどうするのかを具体的に説明しましょう。

失敗したらまたサラリーマンに戻るのか、どういう所で再就職をするのかなど詳しく伝えます。

起業で成功するビジョンの作り方


起業をしていく上でビジョンをつくることは必要です。
ここではビジョンをつくるために大切なポイントをお伝えします。

10年単位の長期ビジョンをつくる

まずは10年単位でビジョンを立てましょう。
自分の将来をどうするのか、人生が終わるときに後悔しない生き方ができるかどうかが大切です。

10年、20年、30年の単位で物事を見ると大きな視点を持つことが出来るようになります。
人は1年単位の目標を過大評価し、10年単位の長期目標を過小評価しやすいものです。

細かく決める必要はありません。おおまかなビジョンで大丈夫です。

サラリーマンと起業家の最大の違いは将来のビジネスのビジョンがあるかどうかです。
サラリーマンは将来の事業計画は会社が考えてくれますが、起業家は自分の会社のビジョンは自分自身で考えないといけません。

例えば、ソフトバンクの孫正義さんはこのような人生50年計画を立てています。
20代で名乗りを上げる
30代で軍資金を1000億円貯める
40代でひと勝負する
50代で事業を完成させる
60代で事業を後継者に引き継ぐ

長期ビジョンをつくり大きな視点で起業を展開していきましょう。

決めたビジョンを忘れない

成功している人はビジョンを忘れない努力をしています。
せっかく決めたビジョンも忘れてしまっては元も子もありません。

人は常に考えている方向へ向かうものです。

それが行動に繋がり成功していきます。
成功している人は将来のビジョンを忘れません。

紙に書いて部屋の壁に貼ったり、携帯の待ち受け画面にしたりして、忘れない工夫をしましょう。

週末起業を成功させるために必要なこと

サラリーマンがリスクを抑えて起業を成功させるポイントとしては、現在の仕事をつづけながら休日に起業をしていく週末起業がおすすめです。

商品・集客・営業方法を考える

基本的にやることは3つです。
商品と集客と営業方法をつくりましょう。

まずは商品を何にするのかを決めます。
そして「商品を売るのか」「自分のスキルを売り込むのか」はたまた「何かのサービスを売るのか」を決めていきます。

集客は「リアルで集めるのか」「ネットで集めるのか」を考えます。
そして「どう売り込んでいくのか」「どのように提案していくのか」営業方法を考えましょう。

リサーチ力をつける

起業で成功するためにはその商品やサービスを充実させることも必要です。
しかし売り手は商品やサービスの開発に集中しすぎてしまい、お客様の悩みに鈍感になってしまう傾向にあります。

「お客様は何を解決したいのか」「何を得たいのか」を知ることが大切になります。

そこで必要になってくるのがリサーチ力です。
できるだけ、お客様の現在の状況や悩みを多く仕入れることが大切です。

「お客様のここがうまくいっていない」「ここが知りたいなど」など、その本音を聞き出しましょう。

さらにある程度の購入者や集客が出来た場合はリサーチ方法も変えて「なぜ商品を買ってくれたのか」「購入前の悩みと購入後の状況の変化」「誰に進めたいか」などがわかると自社の強みがわかってきます。

テスト販売を行う

最大のリサーチはテスト販売です。

そこからお客様の反応を見ながら、「この商品やサービスはいくらなら買いますか」とアンケートを取り、リサーチしていきましょう。

そこでいかに改善できるかがポイントになります。
うまく売り上げている人や集客できる人は何回も何回もリサーチして改善しています。
最低300回は改善する気持ちで取り組みましょう。

具体的な方法例としてはメルカリやアマゾンでいらないものを転売することです。
1個1個がどのようにすれば高く売れるのかを検証していきましょう。

そこからビジネスを学んでいくことです。
ビジネスもスポーツと同じで始めは誰でもうまくいかないし、コツがつかめないものです。
だんだんと経験をしていくとコツがつかめてきます。

いきなり転売はちょっと嫌だなと思う人はさらに簡単にできる方法を教えます。
それは周りの人の困りごとを聞いて、解決できないか考えることです。
さらにそれを有料で解決できないかを考えます。

例えば庭の草むしりをしたいけど時間がない人がいた場合「いくらでやりますよ」と提案してみる。

これがビジネスの基本となります。

起業を諦めない理由をもつ

起業で成功している人と失敗している人の大きな違いは何でしょうか。
それは起業を諦めない理由があるのです。

諦めない理由がある人は成功します。
ただしその理由が大人になってからできた理由では弱いです。

例えばシステムエンジニアの仕事をしている人で給料も安く、毎日残業ばかりで休みもないブラック企業に入った人がいました。
そこでの経験で脱社畜を誓い、誰もが自分らしく働きやすい会社を作ろうと起業しました。
その仕事とはシステムエンジニアを育成して企業へ紹介する人材会社です。

しかし彼は3年ほどでその仕事を辞めてしまいました。
なぜ彼は辞めてしまったのでしょうか。

それは前の会社に対しての不満というネガティブな感情を解消しようと仕事をしていたからです。
そのようなネガティブな感情は何年かするとなくなるものです。
そうして彼はなぜこの仕事をやっているのかの目的を見失ってしまったのです。

彼にとってはそれはやりたい仕事ではなかったのです。
このように大人になってから見つける仕事の理由は、途中で諦めてしまいやすいのです。

そこで諦めない理由を見つけるために大切なのが幼少期の体験を思い出すことです。
幼少期の体験は周りの目を気にすることなく、やりたいことを純粋にやっています。

本当にやりたいこと、諦めない理由は子供の頃の無垢な体験から出てくるものです。
子供の頃に夢中になった事はなんだったのかを振り返ってみましょう。

そうすることで、あなたが起業をする上で諦めない理由が見つかり成功することができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

大切な事は「なぜ起業をしたいのか」「どうしてその仕事をするのか」「誰のためにやるのか」を明確にすることです。
そしていつも支えてくれる奥さんや家族、友人を大切にしましょう。

その根本があって始めて、今回お伝えした内容が活きてくるのです。

 

プロフィール

一般財団法人 立志財団
理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役 坂本 憲彦

起業家教育の専門家。
1975年、和歌山県生まれ。
一般財団法人 立志財団 理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役。

下関市立大学を卒業後、西日本シティ銀行に入行。6年間、法人・個人向けの融資や営業を担当する。30歳で独立し、ビジネススクール、速読講座、飲食店、貸会議室などを立ち上げ年商5億円まで成長させる。また、10年以上にわたり、1万人以上の起業家の指導を続けている。

自社開催の起業教育セミナーは500回以上開催し、延べ1万人以上が参加。富士ゼロックスやメットライフ生命、商工会議所、倫理法人会などの法人向けにもセミナーを開催しており、パソナ創業者南部靖之氏との講演実績もある。
「すべての人を真に導く」を真の使命として志ある起業家の育成に全力をかけて邁進している。起業家育成の活動の一環として2017年9月、一般財団法人立志財団を設立。2017年12月には実務教育出版より書籍『6つの不安がなくなればあなたの起業は絶対成功する』を出版し、1.1万部のベストセラーとなる。

Webサイト:一般財団法人 立志財団

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