経営におけるデザイン活用

第6回

デザイナーに制作を依頼する場合はどうしたら良いか

待谷 忠孝 2019年12月4日
 

第6回目となる今回は、デザイナーに制作を依頼する場合はどうしたら良いのかという点に触れたいと思います。

今回は製品のデザインではなく、ロゴや会社案内、名刺、webサイトといった企業戦略、事業戦略レベルのデザインについて書きます。


戦略レベルについての説明はレイヤーごとのデザイン活用をご確認ください。

なぜ上手くいかないか

デザインを活用しようと考えたので、早速デザイナーに依頼する……これは概ね失敗するパターンです。


もっとも、これでデザインを有効に活用できるのであれば、ほとんどの企業は企業戦略、事業戦略レベルのデザイン活用がちゃんとできているはずですね。


上手くいかない原因は、依頼する企業側とデザイナー側それぞれにあります。

依頼側の原因

ゴールを設定していない

まず企業側が明確なビジョンを持ち、ビジョンを達成するための戦略や目指すべきブランドイメージが明らかになっていることが必要です。


その企業の戦略においてロゴマーク、名刺、webサイトなどが、それぞれどういった役割を担っていて、誰に対して何を訴求したいのか明確になっていなければ、適切な依頼ができません。


その結果、よくあるデザイン、つまり経営面で貢献しないデザインが出来上がってしまうことになります。

担当が誰か

依頼企業側の誰が窓口担当であるかも重要です。


上記した企業の戦略・ブランドイメージを理解している人が担当しないと、それらを制作側に伝えることができませんし、できたデザインに対する判断基準も適切なものではありません。


その結果、担当者の好みのデザインのものが出来上がってしまうことになります。

制作側の原因

そもそもデザイナー、制作会社などの制作サイドが、戦略や目指すべきブランドイメージを具現化する重要性をちゃんと認識している必要があります。

広告代理店が間に入っている場合、広告代理店も同様であることはいうまでもありません。


クライアントの好みの形のものを作ることを目的としているデザイナーも少なからずいます。

双方に共通して言えること

雇用されている従業員と経営者とでは企業に対する視点や視座が異なります。

大まかにいうと、経営者は企業を経営戦略レベルで考えることができるのに対して、授業員は経営企画部でもない限り、普段は経営戦略を考えたり意識する機会がありません。

そのため、どうしても戦略・ブランドイメージと言われてもピンと来づらいと思われます。

結論

デザインとは視覚に対して訴求するために戦略・ブランドイメージを体現したものですので、それらを適切に伝え、理解してもらう必要があります。


そのために、企業側の担当者を適切に選び、デザイナー側にちゃんと伝えることが戦略的なデザイン活用の第一歩になるでしょう。

 
 

プロフィール

AM Consulting
待谷 忠孝


1975年生まれ
大阪府堺市出身
中小企業診断士


広告宣伝業界で主にwebデザイナーとして従事している際に、
 ①webサイトを部分最適しても、経営そのものに与える影響が小さいこと。
 ②企業は付加価値を訴求するためにデザインをうまく活用できていないこと。
 ③下請けの中小企業の努力がなかなか報われていないこと
以上を目の当たりにし、制作会社のデザイナーではこれらの解決が
できないと思ったため、経営コンサルタントを目指す。


中小企業診断士の資格取得後は経営コンサルタントとして、
主に企業の経営戦略面や訴求面の支援を行いながら、
中小企業が発展・成長するための差別化戦略と、
経営におけるデザイン活用について、啓蒙活動を行っている。


HP:AM Consulting

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