終活のススメ

第9回

葬儀の事前相談、希望を明確に

清水 宏明 2012年11月14日
 

 終活は「人生の終焉(しゅうえん)をより良く迎えるために、事前に準備をする」ための活動ということは、これまでお話してきました。まさしく「終焉」となるのが葬儀です。実際に葬儀を執り行う際には自分自身では内容を確認できないわけですから、希望をかなえるためには準備をしっかりした上で、周囲の方に正確に伝えることが必要になります。

 自分自身のことでも家族のことでも冷静に考えることのできるときに、葬儀社へ相談に行き、葬儀や供養の流れ、料金の仕組み、必要な手続きのことなど不安に感じることを相談すると良いでしょう。

 冷静に自分のペースでゆっくり考えることで無駄を省き、必要なものだけを選択することが可能となり、結果として費用を抑えることにもつながります。相談の方法には、電話・メール・対面などがありますが、自分にあった方法を利用されると良いと思います。相談員と直接話すことでその葬儀社のスタッフの対応力を見極める事ができますから、葬儀社を決定する前には対面での相談をお勧めします。

 実際に葬儀の事前相談する際には、まず「自分がどのような葬儀を行いたいか」という希望を明確にする必要があります。現在では葬儀の形も多様化していますから、場所・規模・宗教など、相談の前にある程度希望がはっきりしていると、より具体的な相談ができます。

 とはいえ、葬儀について考える機会はそう多くはないわけですから、何から決めたらよいのか自分では思いつかないという方も多いと思います。現在では多くの葬儀社が事前相談に力を入れており、相談員の育成や相談をするための相談センターや相談サロンなどを開設しています。葬儀や供養に関して困っていることや不安を感じることを相談すれば適切なアドバイスをしてくれると思います。

 終活の分野の中でも、葬儀に関しては、地域の風習や慣習による違い、宗教・宗派による制約もあり、皆様も不安に感じることが多いようです。

 また内容を事前に決めても、法的な拘束力を伴わない場合もあるので思い通りに行うことは難しい場合もありますが、事前相談をすることで、まずは自身の希望を明確にすることが大切です。

2012年11月14日「フジサンケイビジネスアイ」掲載


 
 

プロフィール

神奈川こすもす

清水宏明 しみず・ひろあき 神奈川こすもす代表取締役。厚生労働省認定葬祭ディレクター技能審査1級葬祭ディレクター。横浜市出身。1973年、代々葬儀社を営む家系に生まれる。大学卒業後、2001年、神奈川こすもすを設立し代表取締役に就任。著書に「葬儀のルール」。


HP:株式会社神奈川こすもす

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