終活のススメ

第7回

介護も準備が必要

清水 宏明 2012年10月31日
 

終活関連イベント「終活フェアin川崎」で来場者の相談を受ける介護事業者の職員


 「終活」の取り組みにおいて介護についての話題は、切り離せないテーマとなっています。

 介護は終活の前段階と捉えている方もいるようですが、私は介護の問題も含めて終活として事前に考えをまとめて備えておくことが大切だと思います。

 前回、高齢者の身元保証・成年後見についてご説明しましたが、いわゆる「おひとり様」といわれる方にとって介護の問題を事前に考えておくことが大切なのはご理解いただけると思いますが、介護に関する問題は誰にでも起こり得ることです。老後といわれる期間の中では長短はありますが、誰もが経験する問題といえます。

 多くの方は介護に関して必要になった際に、どのようしてよいか分からず、初めて相談する先を調べるということが多いように思いますが、介護保険制度は、要介護高齢者を自宅で介護する家族の負担を軽減するために考えられた仕組みですから、介護保険の特徴やサービスの種類を事前に知っておくことでイザというときに困らないようにすることが大切です。

 終活として、ご自身で介護の問題に限らず、さまざまな取り組みを行うことができるのは、健康だからこそ前向きに取り組むことができるわけです。終活に関する相談を希望する方の中には、介護で手が離せないため、相談のために自宅を離れることができないという理由から、電話やメールを利用して相談される方も多く、要介護状態になる前に必要な準備をしておけば負担が軽減された場合もあるのではないかと思います。

 介護保険は本人や家族が市町村の介護窓口や福祉事務所に申請し、審査、認定を受けて利用できるサービスです。サービス内容を選ぶことが可能で、利用料の10%を利用者が負担します。民間企業の参入、また認定制度によるサービスの基準化が図られ、サービス内容は多様になっており充実しています。

 老いを恥じる意識から、必要な機関に援助を求めることができず、孤独死してしまう方や、老老介護の末、悲惨な事件が起こってしまうという問題もあるわけですから、事前に準備することで「老いても幸せ」と感じる生活をすることが終活の目的といえます。

2012年10月31日「フジサンケイビジネスアイ」掲載

 
 

プロフィール

神奈川こすもす

清水宏明 しみず・ひろあき 神奈川こすもす代表取締役。厚生労働省認定葬祭ディレクター技能審査1級葬祭ディレクター。横浜市出身。1973年、代々葬儀社を営む家系に生まれる。大学卒業後、2001年、神奈川こすもすを設立し代表取締役に就任。著書に「葬儀のルール」。


HP:株式会社神奈川こすもす

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