自走する組織作りのためのコアコンセプト・マネジメント

第14回

「場を整える」工夫を凝らしてはずみをつける

岩井 徹朗 2021年4月2日
 

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。


弊社では「考える」にあたって、次の3つの「整える」をいつも意識しています。

・「言葉」を整える

・「期限」を整える

・「場」を整える


今回は、この中で三番目の「場を整える」について書きます。


「最初」が肝心

我々がファシリテーションする形で社員の方と会議を行う際、次の3つのことを最初に言っています。

・遠慮しない

・批判しない

・傍観者にならない

まず大事なのは「最初に」言うことです。


つまり、これから行う会議はこの三つのルールに沿って運営することを宣言することで、参加者の合意を得ることがポイントです。


社長も部長も合意したルールに従わざるをえない

実際に議論が始まると、

・遠慮してなかなか意見が出ない

・ある意見に対して、誰かが「それはおかしい」と批判する

・当事者としてではなく、評論家のような発言をする

ということが起こります。


その時、個別に注意すると、注意された方は反感を抱きます。

しかしながら、最初にルールを決めておくと、こちらは「それ、『批判』になっていますよ」と指摘するだけで済みます。


特に社長や部長などが社員の出した意見に対して、正論をぶつけてくることがあります。この場合、社内での上下関係もあるため、社員は上司の意見に対して、なかなか反論ができません。

そして、そのうち「余計なことを言うと、また文句を言われるから黙っておこう」という気持ちになってしまいます。


その時、私などは「社長、それは『批判』ですよ」と一声かけて、「いま、社長が指摘された点はどのように考えますか?」というように、課題解決に向けた論点の絞り込みに話題の流れを変えていくよう心掛けています。


助走が上手くいけば、自走できるようになる

会議や打ち合わせの議事進行を社長が行う場合もあれば、社員が持ち回りで行うケースもあるかと思います。

いずれの場合でも、せっかく複数の人が集まって「考える」場として活用するのであれば、活発に忌憚のない意見を交換することが大切です。


その際、参加する側に

・「こんなことを言ったらまた文句を言われるかもしれない」という遠慮

・「自分の意見は正しいが、それと違う意見は認めない」という批判的な態度

・「自分はやりたくないが、他の人がやるんだったらOK」という傍観者的な姿勢

があると、考える場として上手く機能しない恐れがあります。


もしかすると、「そんな弱っちいことを言っているから、ダメなんだ」と思われる人がいるかもしれません。


けれども、遠慮しないで、自分の思ったことを口に出すのは勇気が要ります。

また、自分と違う意見をすぐに批判せずに、その真意や背景に思いを馳せることは自分の意見を磨くことになります。

そして、傍観者ではなく、他部署の課題を自分事として捉えることができたら、視野が一気に広がります。


最終的に社員が自走する組織を目指すのであれば、まずは助走が必要。そのために、「場を整える」というのは、ちょっとした工夫で得られる効果は思っているよりも大きいです。


 
 

ヒーズ株式会社
代表取締役 岩井徹朗


都市銀行に14年半在籍し、創業期のインターネット専業銀行とベンチャー企業の勤務を経て、2006年7月に独立。


「経営者が自然体で力を発揮するためのレールを敷く」ことをミッションとして、オーナー企業を中心に、業務改善、社内体制の構築や新規事業の創出に日々取り組んでいる。


最近はマーケティングのコーチである取締役と一緒に、「社長専任」の社外チームを組成。社長の本質的な価値観に沿った事業展開をマーケティングからマネジメントまでカバーし、洋々たる未来を一人ひとりが切り開いていく世界を実現するべく活動している。


HP:ヒーズ株式会社

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