人生を明るくするキャリア戦略

第1回

こんな時代だからこそキャリアを戦略的に描く必要性がある

渋谷 喜之 2019年6月25日
 
安倍内閣の最重要方針でもある「働き方改革」。

連日のようにメディアが取り上げることで、恐らく知らない人はいないくらい浸透しているのではと思います。それと共に、徐々にではありますが、日本に住む皆さんが認知し始めている「良くない事実」があります。それは、

「世界仕事満足度調査で世界35ヵ国中最下位の日本(Indeed社調べ)」

であるということです。

私が長年転職支援の仕事を続けてきた中で感じているのは、ほとんど全てと言っていいほどの方が今のキャリアや働き方に悩みを感じているということです。そして、「優秀な方であればあるほど、この悩みに突き当たる可能性が高い」と、体感的に感じるようになってきました。

医療技術が進歩を遂げ、人生100年時代と言われる現代において、人生の大半を占める「働く」で悩みを抱え続けることは、とても非生産的でストレスフルなものです。

今回、これまで私が人材業界で経験し学んだことをコラムとしてご提供することで、転職や就職で悩んでいる方々のストレスを解消する一助になれればと思い、筆を執りました。

失敗から学んだキャリアにおける本当に大切なこと

現在私は、人事採用コンサルティングと転職支援を行う会社の代表取締役をしています。
今でこそ肩書きを堂々とお話できますが、私のキャリア戦略は失敗の連続でした。

東北大学、同大学院の出身ながらも就活では大苦戦。100社近いエントリーをし、やっとの思いで入社した大手有名飲料メーカーをまさかの早期退職。その後の会社も半年で退職を余儀なくされ、暗黒キャリア期を経験。何をどうしたら良いのかわからず、一時期はニートの様な生活も経験しました。

その後、博打覚悟で飛び込んだ、たった5名の人材ベンチャーとの出会いが私を変えました。会社も順調に成長し、入社5年目にして、取締役COOまでを経験。経験をしたことのない業界で、苦しみながらも体当たりで経験を積み、数多くの経営者、転職者と関わることで、「キャリア形成に大切な考え方」の本質を学ぶことができました。

本コラムでは、全4回にわたって「キャリア形成」のみにとどまらない「人生を明るくするキャリア戦略」についてお話ししていきたいと思います。

なぜ理想のキャリアを実現できている人は少ないのか?

理想のキャリアを実現するためにまず必要なのは、乗り越えるべき課題を知ることです。

前述のとおり、私はこれまで、転職や採用で困っている多くの方々と関わってきました。そして「なぜキャリアは理想通りにならないのか?」について熟考を重ねた末、シンプルですが難しい課題が2つとあるという結論に至りました。

1つ目は、
「自分のことが一番分かり辛く、主観が入るため判断が難しい」

人は物事を感情を抜きにして客観的に考えると「これが良い」「こっちの方が良くなる」と簡単にわかるのですが、いざ自分のことになると難しく考えてしまい、主観全開の判断を繰り返してしまいがちです。皆さんも、他人へのアドバイスは簡単にできてしまうのに自分のことになるととんでもない決断をしてしまった、なんてことはありませんか?

転職の際も、年収面や会社の将来性、仕事内容など、客観的に見たらどう考えても希望通りのA社を選ばず、「面接官の人柄のみで選びました!」のB社に入社され、半年後にその上司がいなくなってしまい泣く泣く再転職のご相談にいらっしゃる…実は、とてもよく起こることです。

2つ目の課題は、
「経験がないから先を予測できない」

当たり前のことですが未来は誰にもわかりません。それがわかれば私もこんなに失敗せず、最短距離で理想を実現できたと思います。思い出していただきたいのですが、中学に上がると小学校の授業はとても簡単に、高校に上がると中学校の授業はとても簡単に感じませんでしたでしょうか?「なんであんな簡単なことにつまづいていたんだろう」と、私も不思議に思ったものです。

例えば、内定の際の提示金額がプラス50万円になるが人事評価制度が曖昧なA社と、現職と提示年収は同額だが、評価制度がしっかりされており、離職率も低いB社では、高い確率でB社の方が経験や生涯賃金が上回る、なんてこともあるのです。ピタリと当てることは不可能ですが、ある程度の将来の予測を立てることはできます。

転職経験がある方は自身の経験から上記のような予測を立てられますが、初めて転職する方は、間違ったキャリアを選ばないためにも、転職コンサルタントや転職経験者に相談することをお勧めします。

次回以降は、転職や身近な事例も踏まえつつ、より良い人生を送るための具体的な「キャリア戦略」の考え方について、

①目的地の設定
②現在地の把握
③手段の設計と実行

に分けてお伝えしていきます。
 
 

プロフィール

Lifortune株式会社
代表取締役 渋谷 喜之


東北大学農学部、同大学院で微生物学を研究した後、アサヒ飲料株式会社に技術系総合職として入社。その後、地元仙台にある個人経営塾にて、同塾初めてとなる複数店舗展開の運営および学習指導を経験した後、自身の可能性に挑戦するために創業間もない人材ベンチャーに飛び込む。


社員数5名から30名になるまでの成長に寄与し、ベストパフォーマンス賞など数々の賞を受賞しながら、業界未経験入社からは異例のスピードとなる、入社5年目に取締役COO兼事業本部長に就任。営業統括を行いつつ、管理本部の仕組み作りなどを実施し、同社の7年間平均成長率150%に貢献した。


自身の過去の経験から案出した、企業の成長・採用支援および、個人のキャリア戦略サポートの手法を提供するために、2019年3月にLiforttune(リフォーチュン)株式会社を設立し、代表取締役に就任。


趣味は美食、温泉巡りで動物が好き。人生において、自らの頭で考え、自らの手で作り出す「実体験」を一番大切にしており、一人でも多くの方が自分自身の「可能性を実体験」してもらえるよう、日々活動を行っている。


HP:Lifortune株式会社

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