「デジタル人材がいない中小企業のためのDX」
筆者:株式会社NIコンサルティング 長尾 一洋
日本でのDX(デジタルトランスフォーメーション)ブームがさらに加速しているように感じます。しかし、デジタル化が遅れ、アナログ業務の負荷で疲弊している企業も多いのも現状です。日本企業の生産性の低さはずっと指摘されていることです。DXとは、デジタルの力を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変え、競争優位性を高める取り組みです。システムを導入して業務が改善する次元ではなく、デジタル活用は当たり前の話であり、それが習慣のように定着して継続的に生産性、収益性を高めて行く企業体質を作ることがトランスフォーム(変態)であります。本コラムでは、中小企業が生き残るためのDXの本質を語っていきます。
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このコラムの連載も最終稿の10回目となりました。DXに取り組んで最後に考えるべきポイントは自社の企業文化、経営の在り方を問う「省人数経営」について解説します。
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DXを進めて行くと必然的に蓄積されたデータ量が増えて来ます。これはデジタル活用がうまく進んでいる証拠でもあるわけですが、進めば進むほど人間が処理する限界を超えてしまいます。今回はDXにおける「AI活用」について解説します。
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DXに取り組む際の5つ目のポイント。人材採用の機会を増やし、働き方の多様性にも対応しつつ、組織としての生産性や事業継続性も高めていく取り組み「CMCAM」について解説します。
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第7回 DXで顧客とのつながりを変えるポイント「コネクティッド」
DXを進めて行く上で着目すべき4つ目のポイント。売りっぱなしではなく売った後もずっとその顧客とデジタルの力でつながっている状態にする「コネクティッド」について解説します。
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第6回 DXで顧客開拓を変えるポイント「リード・クリエイション・アプローチ」
DXで競争優位性を確立するための限界費用ゼロというデジタルの特質を最大限活かす営業力強化、顧客開拓力強化のポイント「リード・クリエイション・アプローチ」を解説します。
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第5回 DXでビジネスモデルを変えるポイント「フィードフォワード」
DXを進めて行く上でビジネスモデルを変えようとする時に検討すべきポイント「フィードフォワード」について解説しています。
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DXとは、単発のIT導入ではなく、デジタルの特質を自社の経営に取り込んで行く継続的な取り組みです。改めて中小企業のDX経営をどう進めて行くかをここからは考えて行く。
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第3回 No Code(ノンプログラミング)という武器を手に入れる
ノンプログラミングでシステムを作れるツールをNo Codeツールと言い、デジタル人材でなくても使いこなすことが出来るようになります。デジタル人材がいない中小企業のDX経営では、まずNo Codeに取り組むべきでしょう。
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デジタル技術に精通しDXを推進していけるデジタル人材の確保。残念ながら、中小企業では無理です。今回は、そもそもデジタル人材などいないことを前提に中小企業のためのDX経営の話をします。
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第1回 DXの本質とは限界費用ゼロでビジネスを拡大させる武器を手に入れること
システム導入やクラウドサービスの利用もデジタル化の一歩であり、DXの一部であると考えても良いですが、その時に、コストダウンばかりに着目しないことが重要です。中小企業におけるDXの本質は限界費用ゼロでビジネスを拡大させることです。
プロフィール
株式会社NIコンサルティング
代表取締役 長尾 一洋
中小企業診断士、孫子兵法家、ラジオパーソナリティ
横浜市立大学商学部経営学科を卒業後、経営コンサルタントの道に。
1991年にNIコンサルティングを設立し、日本企業の経営体質改善、営業力強化、人材育成に取り組む。30年を超えるコンサルタント歴があり8000社を超える企業を見てきた経験は、書籍という形で幅広く知られており、ビジネス書の著者でもある。(「長尾一洋 著者」と検索)
またラジオ番組の現役パーソナリティでもあり、番組内で経営者のビジネスに無料でその場で答えていくスタイルが人気。この文化放送「長尾一洋のラジオde経営塾」(毎週月曜19:30~20:00)では、聴取者からのビジネス相談を下記のホームページから受け付けている。 番組公式Twitterのアカウントは、@keiei916。(どうぞフォローをお願いします)
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