翻訳サービスを手掛ける翻訳センターは、外国への特許出願支援サービスを提供する100%出資子会社を設立し、営業を開始した。外国への特許出願用明細書の作成・翻訳や外国代理人との仲介などを行う。
企業の研究開発予算の削減などもあり、特許翻訳の受注が低迷するなか、外国での特許出願を総合的に支援できる体制を確立して経営力強化につなげる。子会社は「外国出願支援サービス」で、資本金は4500万円。
特許翻訳分野は同社全体の売り上げの3割超を占める主力事業。しかし、景気低迷の長期化により企業の間で特許出願など知的財産関連の予算を削減する動きが強まり、主要顧客の特許事務所からの受注が減少している。また、費用対効果を重視して、特許出願用明細書の作成と翻訳に加えて、外国代理人との仲介といった特許出願支援業務の一括発注を希望する企業も増えてきた。
このため、同社は従来の特許翻訳サービスのほか、子会社を通じて外国への企業の特許出願を総合支援できる態勢を構築して、特許事務所以外の顧客拡大につなげて売り上げ増を図る。
翻訳センターは、特許のほか医療、工業、金融分野の翻訳サービスを手掛け、2010年3月期の売上高は42億円だった。
「フジサンケイビジネスアイ」