社員を笑顔にする職場を目指す恒吉明美社長
休暇完全取得で社員を笑顔に
■ストレスケア
植物から取った成分などを配合した肌に優しい化粧品を主に通信販売で扱う。「肌と心はつながっている」が信条で、社内では社員を笑顔にしようと「チーフ・スマイル・オフィサー(CSO)」と名付けた役職を設置、休みの取得を促すなどストレスのない職場づくりを目指している。
自身がアトピー性皮膚炎で長く悩んでいた。さまざまな種類の化粧品を試したが合うものが見つからなかった。「それなら自分で作ろうと思い立った」ことから、2003年に会社を設立した。
1本で手入れが完了する「オールインワン」と呼ばれるスキンケア化粧品が主力商品。主に国産の天然成分を使い、国内の協力工場で製造している。
洗顔後の肌の手入れは、化粧水、乳液、美容液など何種類もの化粧品を使う女性が多いが「多くの種類を使うと、それだけ肌にストレスをかける」という。医療事務員として皮膚科クリニックに勤めながら学んだ知識がアイデアにつながった。
肌に優しい化粧品を売る会社として、社員にもストレスのない働き方をしてほしいと考え、15年にCSOを設置した。半年に1回、全社員と面談し有給休暇の取得計画について話し合う。
休暇の完全取得を目指し、それぞれの社員が「有給ペース配分表」を作成。取得率は過去2年間で大幅に上昇したという。このほか、同じ月に誕生日を迎える社員を集め、会社負担の食事会を開くなどコミュニケーションに気を配る。
関連の研究所では社会のストレスについての研究を発表。「化粧品を入り口に、幅広く社会のストレス解消に貢献していきたい」と話している。
「フジサンケイビジネスアイ」