新聞掲載情報

遊具の安全な使い方を情報発信

■心身ともに健康養う

遊具を除去したり、ボール遊びを禁じたりしている公園が増え、子供たちの外遊び時間が減り体力もどんどん落ちている。道具の研究・開発が進み安全で効率的な運動ができるようになっているにもかかわらず、親の「危ない」の一言が子供を遊具から離している。

こうした中、「遊具の安全な使い方」について情報発信してきたのが、全国の幼稚園、保育園に安全・安心で高品質な教材・教具を届けてきたジャクエツ(福井県敦賀市)。その一環として、公園に設置された遊具を使った遊びを保護者に勧める本を出版、2016年度にキッズデザイン賞奨励賞に選ばれた。

◆危機察知能力育てる

恐竜をモチーフにした遊具シリーズ「ディノワールド」。子供の成長に必要な運動スキルがバランスよく習得できる=宇都宮市のさくら保育園
恐竜をモチーフにした遊具シリーズ「ディノワールド」。子供の成長に必要な運動スキルがバランスよく習得できる=宇都宮市のさくら保育園

14年には、子供が大好きな恐竜をモチーフにした遊具シリーズ「ディノワールド」を発売した。のびのびと安全に身体を動かせる遊びの場で、久木富広取締役開発部長は「危ないといって何もさせないと危機察知能力が備わらず、とっさの時の身のこなし方も分からない。子供の育ちにとって重要なことをどこで学ぶのか」と商品化の背景を説明する。

コースを巡回するだけで移動(歩く、はう)、バランス(立つ、渡る)、操作(打つ、投げる)、その場での運動(ぶら下がる、押す)という4つの基本動作スキルをしっかりと習得でき、体力が高まり、運動能力も向上する。さらに汗をかくくらい体を動かして遊ぶので、よく食べ、よく眠るという正しい生活リズムを身につけることもできる。現在まで全国に累計185基を納めた。

ディノワールドをバージョンアップした新しい遊具「PLAY COMMUNICATION」が今夏にも登場する。「あたま、こころ、からだ」が自然と育まれる仕掛けがデザインされた。

遊ぶだけでなく、遊具のモジュールを900ミリから1200ミリに広げたことでワイドやダブルのコースを設計できるようになり「ディノワールドの1人ずつから、2人で一緒に遊びながら競争したり助け合ったりできる環境をつくった」(品川環境開発課の赤石洋平係長代理)。

他の子供とのコミュニケーションスキルを育んだり、遊具の使い方を工夫する創造力を養ったりできる。最後まであきらめない精神的強さ、安定した情緒も身につけられる。

◆感性を刺激する場

富山県美術館屋上庭園「オノマトペの屋上」に設置された「ひそひそ」。所々に飛び出した伝声管はどこかと必ずつながり、ひそひそ話ができる
富山県美術館屋上庭園「オノマトペの屋上」に設置された「ひそひそ」。所々に飛び出した伝声管はどこかと必ずつながり、ひそひそ話ができる

感性に呼びかける場もつくった。富山県美術館の屋上に4月に誕生した「オノマトペの屋上」は「うとうと」「ひそひそ」といった擬音語・擬態語を連想される8種類の遊べるオブジェが集められた。美術館向け遊具の製作は初めてだが、赤石氏は「大人も子供も一緒に楽しめるオブジェを創った。子供だけが使用する製品づくりにとどまらず、キッズデザインの視点を応用することで新分野を広げていける手応えを感じている」と話す。

ジャクエツは第1回キッズデザイン賞で大賞に輝いた。以来16年度まで10年連続で受賞、その数は65を数え、このうち10件は上位賞に選ばれた。キッズデザイン賞の常連だが、そもそも同社は1916年に敦賀市の良覚寺の住職だった徳本達雄氏が幼稚園「早翠(さみどり)幼稚園」を開園し、幼児向けに教材や教具を企画・製作したのが始まり。

創業以来キッズデザインに取り組んできたわけで、「経営理念はキッズデザイン協議会のミッションに近い」と久木氏は話す。今でも幼稚園2つ、保育園2つをモデル園として運営。子供の身体スケールの調査や商品の検証に加え、先生や親から意見を聞いて必要な商品の開発や安全基準づくりに生かす。「こども環境の未来をつくる」をスローガンに掲げるジャクエツは今後もキッズデザインを牽引(けんいん)していく。(キッズデザイン取材班)

「フジサンケイビジネスアイ」

 
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