ソフトウエア開発を手掛けるSELTECH(セルテック、東京都渋谷区)は、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」のセキュリティー対策と人工知能(AI)の開発を強化する。
その一環として、このほどSH先進ベンチャー企業投資事業有限責任組合を引き受け先とする第三者割当増資を実施し、5億5000万円の資金を調達した。同社が2016年11月~17年1月までに実施した増資による調達資金総額は約7億8000万円。巨大市場を形成する北米やアジアなど海外展開をはじめ、優秀な人材の獲得やマーケティング活動などに資金を充てる計画だ。
パソコンや携帯電話だけでなく、家電製品や自動車などあらゆるものがネットを通じて情報をやりとりできるようになりつつある。
しかし、コンピューターウイルスや不正アクセスなどが増えており、そのセキュリティー対策の強化も急務となっている。同社はこうしたIoT機器のセキュリティーを守るシステムなどの開発を手掛ける。自動車やプリンター、通信機器、スマートホーム業界向けを中心にソリューションを提供している。
同社は安全にデータを保護するシステムである「ハイパーバイザー」や「FOXvisor」を開発している。
AI分野では音声・画像認識とAIを組み合わせた「VAI(Voice Vision&AI)ソリューションを開発し、自動車やスマートホーム向け組み込み機器に提供している。また、カメラを搭載した画像認識技術で事故などの可能性を事前に検知し回避するシステム、ADAS(先進運転システム)の開発も進めている。
「フジサンケイビジネスアイ」