料理代行の「ふらりーと」(東京都渋谷区)は、栄養士と管理栄養士に特化した料理代行のマッチングサービスを開始した。ウェブ上で契約した栄養士が、事前にチャットを通じて食材の好みや健康状態を聞き出し、顧客の要望に応じた数日分のメニューを提案、実際に顧客の自宅で料理する仕組み。当面は東京23区内で事業を展開し、横浜や大阪、福岡などへと事業エリアを拡大する計画だ。
栄養士スタッフとの勉強会
サービスは共働きの家庭を中心に提供する。主婦にとって家事の中では、特に料理の負担が大きいためで、子育ての時期に応じて求められる料理が異なる点に着目。「カスタマイズ性と子供のための栄養バランスに配慮できるサービスを導入した」(齋藤大斗社長)
事業を展開するに当たっては面接と実技試験を踏まえ、20~60代の約50人の栄養士を登録した。サービスを利用する場合、ウェブ上のマイページに「アレルギーはあるか」「この日に来てほしい」などの諸条件を記入して登録。各栄養士に配信され、立候補の意思があればページに表示される。その後、ユーザーが栄養士を選び、ウェブ上で決済し取引が成立する。
ユーザーは1~3日分コースを選択する。食材費は別となるが、家事代行会社などで行われるサービスに比べ、低価格で設定した。具体的には「Cプラン」だと6600円で所要時間は150分。その時間内に家族の人数×3日分の夕飯を作る。初年度は500世帯との契約を目指しており、とくにリピーターの確保に力を入れる。
また、調理器具メーカーや食品・調味料メーカーなどと連携し、各家庭のニーズに応じた商品の販売を促進。収益の向上につなげる。また、ヘルスケアや健康経営に力を入れている企業に向けては、料理教室や相談会などを随時実施する。将来的には不動産会社などとの提携も検討している。
「フジサンケイビジネスアイ」