殻を破らせる社員教育の秘訣

第7回

殻を破らせる新入社員研修の秘訣『舞台創造研修』

別役慎司 2016年12月8日
 

株式会社ASCEND FEATHER代表の別役です。
新入社員研修の企画や依頼はこの時期から始まっていますね。
人事や研修のポータルサイトの営業さんと話す機会がよくありますが、どうしても似たり寄ったりの内容が多いといいます。

そんな営業さんも「こんな研修は初めて聞きます」「すごいですね」と驚く研修を今回はご紹介しましょう。
それが、ぼくが行っている「舞台創造研修」です。これは他の研修講師では真似できません。

 

「舞台創造研修」は1日完結で行っています。
簡単にいうと、新入社員みんなで、一つの舞台を創り上げ、最後に発表するものですが、その中に学びのエッセンスがたっぷり入っています。

 

まず教えるのは会議術について。
退屈させない会議にするためには、主体的に関わらなくてはいけません。司会はリーダーシップを発揮しなければいけません。創る舞台は、桃太郎や白雪姫など、昔話をベースにしたオリジナル劇です。会議の要諦を教えたところで、実際に会議をしてもらいます。

その中で、どの作品にするか、キャスティングをどうするか、小道具係と衣裳係はどう分けるかなどを時間内に話し合ってもらいます。講師としては、会議の進め方が適切かチェックしますが、基本的に見守っています。

 

次は小道具と衣裳の制作です。そうです、自分たちで作るのです。だから、お互いにコミュニケーションをとって協力して進めないといけません。

この過程で学んでほしいのが、QCD(品質とコストと納期)、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、PDCA、チームワーク、コミュニケーションです。最初にざざっと講義で説明したら、あとは彼らが体験を通して吸収します。

理論だけを頭に入れさせる研修とは大きく異なります。彼らは、実際に材料を指定の予算内で買い、衣裳などを作ってみて、その品質やどうすれば無駄なく効率的に材料を使えるか学びます。作業場を使いやすく整理整頓し、道具を分かち合って使っていきます。

 

このように各自で考えて行動し、体験から気づきと学びを得られるのが演劇的研修の圧倒的強みです。

 

時間内になんとか、衣裳と小道具が完成したら、稽古に入ります。プロの演出家であるぼくだからこそできる内容です。稽古をしていたら、衣裳が破れたり、小道具が思ったように使えなかったりします。必ず失敗はありますが、大事なのはPDCAです。改善していく意識と、失敗を恐れずチャレンジする姿勢が養われます。

そうして稽古が終わり、最後に一つの舞台を演じきった達成感はひとしおです。仲間と一緒に考えて、制作して、演じた舞台ですから思い出に残ります。そこに絆が生まれます。

 

これからの新入社員研修で必要なのは、一様に知識を叩き込むのでもなければ、会社に隷属させる洗脳でもありません。自主的に取り組む主体性であり、自分で見つけ出す気づきであり、仲間と共有する絆です。

 舞台創造研修は離職率を低くすることに役立ちます。厳しい業務が始まり、挫けそうになったとき、DVDを見返せば、同じ舞台を演じた仲間がいることを思い出します。

 

舞台創造研修を行ったあと、研修担当や幹部からいわれるのは、「彼らがこんなに個性があるとは思わなかった」「こんなにイキイキしているのに衝撃を受けた」といったことです。

  今年の新入社員はなにを考えているのかわからない、暗い、エネルギーがないなどと思っていたのが、ここで印象ががらりと変わるのです。それは新入社員たちの良さを引き出せずに、旧態依然のやり方を押しつけていただけだったことに起因します。

 今の若い世代は、全体的に生きることに疲れています。生きる意義を見失っています。その上で「四の五の言わずやれ」といっても心はついていきません。彼らに見つけ出させてあげないといけません。彼らに意義を感じさせなければいけません。

新入社員研修とはそうあるべきなのです。

 
 
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プロフィール

株式会社ASCEND FEATHER
別役慎司 (べっちゃくしんじ)

劇作家・演出家・俳優訓練トレーナー・俳優・研修講師・引き寄せの法則専門家
財団法人JBS日本ビジネスセミナー協会認定研修講師

1975年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒、日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了。
日大在学中に劇作家のキャリアをスタートさせ、1994年には神奈川県演劇脚本コンクールにおいて最年少で第一席に。
大学院在籍時、海外派遣制度にて選抜されロンドン大学ロイヤルホロウェイ校に留学。
世界最前線の俳優訓練法や演出法を研究して帰国、以来、スタニスラフスキーシステム、シアターゲーム、インプロヴァイゼイションといった世界標準のメソッドを提供している。
大原高等学院、劇団ひまわり、東京アニメーションカレッジ専門学校、VANZ ENTERTAINMENTなどの外部講師も歴任。
現在はSTONEψWINGS アクティングスクール校長、株式会社ASCEND FEATHER代表取締役、FEATHER IMPRO ACT PROJECT代表として、俳優指導を行うかたわら劇団活動にも力を注ぎ、脚本・演出・出演をすべてこなす。
また子供たち対象の演劇教育にも造詣が深い。世界の俳優訓練法をビジネス教育や一般教育に応用した新分野を開拓し、インプロトレーニングやスピーチ・プレゼン指導を積極的に展開している。
研修講師として登壇したり、自社セミナーを行うほか、人前で自信をもって話せるために「スピーチクラブ」を設立し、主宰をつとめている。
著書の「誰でも人前で台本なしに10分間話せるようになる本」(CCCメディアハウス)はアマゾンベストセラーランキング総合1位を獲得した。

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