経営の解体新書~いざ、未知を道へ~

第3回

戦略とは何か?

浅野泰生 2016年8月24日
 
「社員がやりたいって言ったらやりますよ」
「社員が消極的だから腰が引けてね…」

会計事務所を訪問すると事務所トップから、このような説明を受けることがあります。それに対し、私は「所長はどうされたいのですか?」と続けます。

私は、経営者向けのセミナーや「将軍の日」で、「経営とは何か?」「経営者の仕事とは何か?」について話をします。

会社が小さなうちは営業から雑用まで社長自らが行うこともあるかもしれません。ただ、だんだん会社が大きくなってくると、営業職、企画職、開発職、事務職というようにそれぞれの役割に応じた職種が設定されます。当然社長は「経営」をしなければなりません。

私の師匠である経営コンサルタントの小宮一慶氏は、経営者がなすべき「経営」という仕事を①企業の方向づけ②資源の最適配分③人を動かす、の3つだと言っています。

私は、そのなかで最も重要なことは「企業の方向づけ」であると捉えています。「企業の方向づけ」とは、理念やビジョンを前提に戦略を立てることです。戦略とは、やることとやらないことを決めることです。ニーズが多様化している今のような時代には、特にやらないことを決めることが重要となってきます。やらないことを決めて、やると決めたことにすべての経営資源を投入していくのです。

会計事務所においても、事務所トップである所長は「経営」をしなければなりません。戦略を立案するのは、無論所長の仕事です。社員の意見を聞くことも大切ですが、所長自身がどうしたいのかが最も重要なのです。

冒頭の「社員が…」というのは、説明ではなく、ただの言い訳なのです。


 
 

プロフィール

株式会社MAP経営
代表取締役社長 浅野泰生


「経営計画」一筋27年の株式会社MAP経営の代表取締役社長。
経営計画の立案を通じ社長の課題設定力を醸成し、行動計画の徹底と人材活用の両面からビジョン構築とその達成を支援するビジョンナビゲーター。
大学卒業後、親のコネで国内最大級の飲料メーカーに入社し、飲料をトラックで運ぶ配送業務に従事。新入社員の年間MVPを獲得するも退社。
その後、職を転々とし、4回にわたる転職人生で多額の負債を負うことになる。
2006年に株式会社MAP経営に平社員として入社。
入社1年後の2007年に取締役就任、2014年より現職というスピード出世を実現する。
2013年発売『最強「出世マニュアル」』の著者でも知られている。

・執筆履歴
 『最強「出世マニュアル」』(2013年マイナビ新書)

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