ちょっと待った!インバウンドビジネス

第1回

訪日観光客は、どのWEBサイトを見ている?

佐藤 亘 2016年10月4日
 


リオ・オリンピックも終わり、『東京2020』が見えてきた昨今、
インバウンド向けのビジネスはますます盛んで、
訪日観光客向けの多言語情報サイトが乱立しています。

いずれも、日本の文化・観光地や名所・レストラン情報等を
発信しているポータルサイトで、掲載されている代表的なコンテンツは、
観光名所・レストラン、日本の文化の体験、イベント等の案内です。

ここで疑問なのは、「果たしてどれくらいの海外の方が、
このようなサイトを見ているのか?」です。

たとえば、1996年から運営されている『japan-guide.com』は、
認知度・閲覧数も他のサイトよりも高いのですが、
訪日観光を予定している方が、その他のポータルサイトも閲覧し、
参考にしているでしょうか? 

残念ながらどのポータルサイトを見ても、
似たようなコンテンツが掲載されているケースが多いのが現状です。

そして、そのような現状の中で最も不幸なのは、
インバウンド向けのビジネスに乗って訪日観光客を誘導したいと考え、
国内企業が運営しているポータルサイトに掲載広告料を支払うものの、
何の効果もないということです。

このようなポータルサイトに広告を掲載する前に、
自分でできることがいくつかあります。

当社で、実際に東京を訪れた欧米観光客を中心に、
100名以上にヒアリングした結果をお伝えします。


「訪日前・滞在中は、どこから情報を入手しましたか?」 ベスト3


1.トリップアドバイザー
2.ロンリープラネット
3.日本到着後、入手した紙媒体のガイドブック

レストランを探す時は、『yelp(イエルプ)』で…という回答も多かったです。
訪日観光客の多くは、普段見慣れたサイトで情報を収集しているようです。
そして、リピーターの一部の方は、日本企業が運営しているサイトから情報を
探そうとしていることがわかりました。

なぜなら「今まで行ったことがない所で食事をしたい」
「日本人しか知らないお薦めスポットを探したい」という希望があるからです。

上記以外に、Instagramに投稿された内容を参考にしている方も多いようです。

つまり、情報発信する場所を、日本企業が運営しているポータルサイトではなく、
海外在住の彼らが日常的に使っているサイト(海外の無料ポータルサイト)にしたり、
またFacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを使った方が良いのです。

英語版の『食べログ』等のサイトに情報を盛りだくさんにするくらいなら、
『Yelp』にも同じくらい情報を掲載した方がよいでしょう。

もちろん『トリップアドバイザー』にも掲載すべきです。
『Yelp』も『トリップアドバイザー』も、掲載は無料なのですから。


海外トラベル関連サイトのランキング状況


訪日観光客向けに情報発信するのであれば、彼らが日常使っているサイトを理解し、
彼らが興味を持つ情報を、画像・動画を活用して発信することが、最も重要です。


最後に、忘れてはならないのは、世界で一番信用されている旅行ガイドブック
『Lonely Planet(ロンリープラネット)』に掲載されるようなお店になることです。

私も海外旅行する時には、ロンリープラネットが薦める店を訪れるようにしています。
今まで、期待を裏切られたことがないからです。
過去に、バックパッカーで世界一周した際にもロンリープラネットの情報を
頼りに旅をしましたが、その時もとても役に立ちました。

ロンリープラネットの良さは、「ユーザーに正確な情報を提供する」という
ポリシーを貫いているところです。
「旅行客は、楽しくて充実した旅を過ごすために、
信用できる情報を頼りにする」というコンセプトを多くの人が信じているので、
ロンリープラネットは今でも世界で一番の旅行ガイドブックであり続けているのです。


ロンリープラネットの概要




「記載内容はその国や地域の歴史、文化、気候、言語などの基本情報が充実している。
地図も簡素である。これらに加えて、あらゆる移動手段、
ヒッチハイクの状況も含み、安宿やキャンプなど個人旅行のための情報も
充実している点が大きな特徴となっている。

また書籍版には一切の広告やタイアップ記事は存在しない。
執筆者は、現地在住者や該当地域を旅する者が複数人で共同執筆を行う。

執筆者は、ツアー会社・ホテル・レストランなどからリベートを受け取った
場合には解雇の対象とされる。
これはユーザーに正確な情報を提供するための創設以来のポリシーに
基づいている。
ただし、インターネット版ロンリープラネットに関しては特定の条件の下に
広告が掲載されている」(出典:wikipedia)

ところで、ロンリープラネットは、店舗掲載の依頼をすることができます。
依頼後、執筆者が極秘に訪れて調査をしますので、
「掲載されるかどうか?」は、あなた次第ですが。

下記のURLより、必要事項を記入して送信してください。
ロンリープラネットは1年に1回更新されますので、
運よく掲載されれば、来年、観光客が殺到するかもしれません。

ロンリープラネットのコンセプト同様、ひとりでも多くの訪日観光客が、
安全で充実した旅ができるよう、
有益な情報発信をすることが大切なのです。

※フランス人観光客の中には、ミシュランガイドブックを参考にする方ももちろんいます。


【まとめ】


1. 訪日予定の観光客に対しては、無駄なお金をかけずに、
『トリップアドバイザー』『Yelp』などに店舗情報を掲載する。

2. facebookやInstagramなどのソーシャルメディアに、
オリジナリティのあるコンテンツ(画像や動画)を配信する。

3. ロンリープラネットに掲載されている店をリサーチし、
良いところは学び、店舗情報をまとめて、ロンリープラネットに店舗掲載の依頼をする。

 
 
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プロフィール

ジャパンコンサルティング株式会社
代表取締役 佐藤 亘(さとう わたる)

北海道出身 上場通信会社の取締役を退任後、35歳の時に世界40ヶ国を巡る旅へ。 約1年の旅の中で日本製品の需要と評価の高さを実感する。
帰国後、「日本と世界をつなぐ仕事」をしたいと言う思いから、
ジャパンコンサルティング株式会社を設立。

幅広いジャンルの商品70万アイテム以上を海外販売で取り扱い、
膨大なデータとノウハウを蓄積する。
その後、企業の海外WEB販売、販路開拓をさまざまな面から総合的に支援する事業をスタート、
多くの企業を、海外販路の拡大や売上大幅アップなどの成功へ導く。

現在は事業を拡大し、世界40ヶ国約400人に及ぶ各分野の専門家であるネイティブスタッフと連携して、
進出先の国やターゲット層に合わせた戦略の策定、ECサイトの企画・作成、
eBay、Amazonなどのマーケットプレイスにおける効果的な販売や集客、運営についての支援、
有力な販路開拓を効率的に探すための提案、海外販売の代行サービスなど、
日本企業の海外進出を具体的かつ全面的にサポートする事業を幅広く展開している。

「日本の売りたいと世界の欲しいをつなぐ」ための事業をさらに拡大中。

経済産業省、中小機構などセミナー開催、講演、メディア掲載多数。

ジャパンコンサルティング株式会社
Web Site : http://www.j-consulting.co.jp/
Video  :https://youtu.be/uHD5r3pjLB0
Linkedin : www.linkedin.com/in/watarusato10

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