経営者のモチベーションアップ

第3回

自己効力感

 

皆様、この一週間に売りの十か条をお考えいただきましたか?
おそらくいままで自分の良いところをピックアップすることなど、なさったことがないのではないでしょうか?自分の良いところをお考えになっていかがでしたか?ちょっと気持ちよくなったのではないでしょうか?
まだ考え途中だという方もいらっしゃるでしょう。どうぞ引き続きお考えください。
書き下ろすのは期限を決めたそのときです。それまではどこかメモなどに書き留めておきましょう。そして期限がきたら最終的に「売りの十か条」を書き下ろすのです。

*売りの十か条の効果

さて、すでにお考え下さった皆様。自分の良いところ探す。=自己肯定する。それだけできっと皆様の心の中に変化が起こったと思います。なんだか自信が出てきませんか?
「結構考えてみると自分にはいいところがあるんだ。」
「頑張ればいろんなこともクリアし達成できそうだ!」などなど。
自分の良いところを見つけると、「もしかしたらいいかも」「なんかやっていけそう!」という気持ちになるのです。
自己肯定をすることによって芽生えるその気持ちが自己効力感なのです。
朝に晩に自分の「売り」に着目し売りの十か条を期限を決めて書き下ろすことで「自信」が備わります。
おそらくメモから書き下ろす順番を考えながら書いたことでしょう。その書き下ろした十か条の順番は番号が若い方から順に
「まさに自分の売り」「キープしたい自分」「なりたい自分」となっていると思います。
それを意識していた期間に自然と自信がそなわったのです。
これがモチベーションアップにつながるのです。

*自己効力感とは

自己効力感とは、ある具体的な状況において適切な行動を成し遂げられるという予期、および確信のことです。カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラによって提唱されました。
自己効力感は結果予期と効力予期の2つに区分されます。
結果予期とは、ある行動がどのような結果を生み出すのかという予期で、効力予期とは、ある結果を生み出すために必要な行動をどの程度うまく行うことが出来るのかという予期です。

自己認識とは自己に対する信頼感や有能感のことをいいます。
自己認識をし自己肯定に結びつけ自己効力感を養うということです。
自己効力感を養うためには自分を認めることが必要です。
自己肯定は、自分自身の内部で、やっていこう!という。自己効力感につながるのです。

*自己効力感の高め方

売りの十か条を考えると自己効力感が芽生えてきたことでしょう。
その芽生えた自己効力感をパワーアップさせましょう。
ではどのようにしたら自己効力感を高められるのでしょうか。

ただ「頑張るぞ~!」といい続けたからといって自己効力感が高められるわけではありません。

自己効力感は、主に4つの源泉によって形成されるといわれています。
1.達成体験
自分自身で行動して、達成できたという体験のこと。
2.代理経験
他者が達成している様子を観察することによって、「自分にもできそうだ」と予期すること。3.言語的説得
達成可能性を、言語で繰り返し説得すること。
4.生理的情緒的高揚
酒などの薬物やその他の要因について気分が高揚すること。

この4つの源泉の中で
1.の達成体験がもっとも自己効力感を定着させるといわれています。
2.の代理体験は自らが体験できる範囲は限られているため、これによって得られる自己効力感も大きいと考えられています。
3.の言語的説得のみによる自己効力感は容易に消失しやすいと言われています。
4.は一時的な感覚なのですぐに消失してしまいます。

わたくしは最も自己効力感を定着させるという、達成体験に注目しています。
その達成体験を思い出すために「煌きカーブ」を書くことをお勧めしています。

*煌きカーブ

煌きカーブとは自分の人生軌跡です。
「私には達成体験なんかない、人生たいしたことしてきていない。」とおっしゃる方がいます。
そりゃあ、石川遼のように、17歳で賞金王をとるような達成体験は、そうそうできることではありません。ですが、ここでも同じ、人と比べてどうだ、ということではありません。達成体験とは自分の中の達成体験です。
「やろう!と決めたことを2年かかったけど成し遂げた。」
「子供の頃から運動神経がよく、走るのが速かった。」
「凄くつらいことがあったが、そこから抜け出した。」
などなど思い出してみるとたくさんの体験があります。

その達成体験を思い起こすためのツールが「煌きカーブ」=人生軌跡です。
煌きとは、良い時、楽しいとき、生き生きとしている時などキラキラ輝いているときを指します。

煌きカーブの書き方は

1.経験を曲線で描く
2.何をしたか
3.その時何がおこったか(ライフイベント)
の3点を書いていきます。

1.誕生から今までの時間軸の中で、あなたの煌きは+100%~0~-100%どのように変化していますか?曲線で記入していきます。
2.ライフイベントが起こるまで何をしましたか?
3.その曲線に合わせてライフイベント(出来事)も記入していきます。
ライフイベントとは、学校の入学・卒業・結婚・離婚・出産・仕事の昇進昇格異動、退職、恋人ができた、親友ができた、転校した、引っ越した、親友が遠方へ移転した、等々、どんなことでも、あなたの人生軌跡をライフイベントとともに自由に記入してください。

ちなみにわたくしの煌きカーブは、

自分の煌きカーブを書いて、結構頑張ってきたんだなぁ、やればできるんだ!ということを改めて感じたのです。
わたくしは学生時代からヨットのレースに出場していました。それはそれは一生懸命乗っていたのです。来る週末、来る週末を海で過ごし、その他休みの全てを海で過ごしていました。それは世界選手権の切符を手に入れるために、全日本選手権のレディース優勝を狙って練習していたからです。
小さい体のわたくしが、身長180センチ体重70キロがベスト体重といわれるヨットに乗り、時化の中をセーリングし勝つために毎日のトレーニングを課していました。
苦ともせず1日10キロを走り、100回の腕立てと100回の腹筋トレーニングを繰り返していたものでした。強風でも走りきるため、45キロしかない体重を3ヶ月で10キロ増やました。更に4キロのタンクをしょってセーリングするため、その体を支えられるだけの筋力を更につけたのです。
結果、全日本選手権では200艇近く出艇したレースの半分は走りきれずリタイヤするほどの強風でした。それを走りきりレディース優勝したのです。
今考えると当時の自分のパワーは本当に凄かったと思うのです。
しかしヨットなんてただの遊び、おまけにマイナーなスポーツだし、自慢できるほどのことじゃない、とずっと40歳を過ぎるまで思っていました。
しかし、煌きカーブを書いていて、あれほど自分の限界を求め、そして苦しくも楽しくやっていたことは、素晴らしいことだ!と思うようになったのです。
そして「やろう!」と思ったことは必ずできるのだ!」という自信がわき現在の仕事にも生かすことができています。

更に、煌きカーブを作成して感じたこと。
わたくしの目標は低かったのです。「世界選手権に出場すること」が目標でした。ですので、全日本選手権でレディース優勝し、世界選手権の切符を手にしたところで、目標は達成してしまったのです。行った世界選手権はただの観光と化してしまったのです。そう、闘志は薄れ最悪の結果でした。
もしこれが、「世界選手権でシングル(9位までの成績)をとる!」という目標だったらどうでしょう。闘志を燃やし続け、きっと最悪の状態は避けられたに違いないのです。今思い起こすと結構良いコースどりをしていたレースもありました。残念です。
おまけに上位者は180センチ80キロという巨漢の女性ばかりでした。ベタ(微風)のレース狙いでもっと攻めるべきでした。
40歳を過ぎてから非常に悔しく思うようになったのです。

この煌きカーブを作成したおかげで目標を高く持つことの重要性にも気づきました。

さて、皆様の煌きカーブはどのようなものになるでしょうか?
どんな些細だと思っていることでも良いのです。
人生はどんな人も山あり谷ありです。ずっと良いことばかりは続きません。またずっと悪いことばかりも続かないのです。
その山あり谷ありがあるからこそ達成体験ができるのです。
是非いろいろ思い出して作成なさってみてください。

次回はモチベーションキープに関してお伝えします。

今号のポイント

1. 売りの十か条で自己肯定を、そして自己効力感につなげましょう。
2. 達成体験を思い出すために煌きカーブを作成しましょう。



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企業内モチベーションアップセミナーのご用命承ります。
詳しくはこちらからご覧くださいませ。
http://motivation.frajouterie.com/motivation_up_seminor.html

 
 

プロフィール

株式会社フラジュテリー
代表取締役 橘田 佳音利

1958年、東京都出身。東邦音楽大学卒。2003年3月株式会社フラジュテリー設立
自身が受けた男女差別・母子家庭差別・年齢差別の経験により「女性に特化した人材の雇用・創出のコンサルティング会社」であるフラジュテリーを設立し、年齢にとらわれない仕事紹介のパイオニアとして、女性の活用・ポジティブアクションに力を注いできた。
現在では、その8年間の実績を生かし、女性の復職支援と、すべての人のモチベーションアップ研修「煌く自分創り」の支援をしている。
働く女性のカウンセリング、復職支援のための、履歴書カウンセリング・モチベーションアップ研修などにより、就業の成功につなげる。
また企業向け研修として、企業の売上実績につなげる、管理職向けの「部下のモチベーションアップアプローチ」、女性向け「モチベーションアップ研修」を展開。
講演では、管理職、社員のモチベーションアップのための「煌く自分創り」に努める必要性を説き、「煌き度」を上昇させる方法を伝授する。「問題社員」への対処法も。
日経BP社発行の「日経ウーマン」の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2008」を受賞。

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